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日常

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「音楽のまち・かわさき」~ウルバンスキという指揮者



近くに住んでいる弟から、「8月12日の日曜日、2時から、昭和音大のテアトロ・ジーリオで、オーケストラの演奏会があるけど、2枚あるので、もし興味があるなら1枚チケットをあげるよ」と言われました。

歩いて5分で行けるテアトロ・ジーリオで、午後2時開演なら、普段の休日と変わりなく、家族と一緒に昼ご飯を食べられるし、4時に演奏会が終われば、そのまま夕食の買い物をして帰れるわ~。
家族に迷惑かけないし、たまにはオーケストラの演奏を聴くのもいいわよね~♫♪♪♫

休日に一人で外出することに、ちょっぴり後ろめたさがあって、自分自身を納得させるために、つまらない言い訳を考えたのですが・・・
チケットをタダでもらえるなら^^と、2つ返事で行くことにしました(*^_^*)。

さっそく次の日、自宅郵便受けに、封筒に入ったチケットがほうり込まれていました。

開けてチケットをみたら、「A席:2000円」と書いてあるではありませんか。
ウン??オーケストラの演奏会なのに2000円?。安―い。安すぎるー(^_^;)。

この金額で、プロでしかも一流の演奏家が出演するはずないわ。きっと昭和音大の学生さんのオーケストラが演奏するのかも・・・。(昭和音大の学生さん、失礼なこと書いてごめんなさい<(_ _)>)
勝手に、自分の中でそんな想像が膨らんで、チケットは、忙しさも手伝って引き出しの中にしまわれたままになってしまいました(^_^;)。


演奏会当日、いつものように、家族一緒にお昼ご飯を食べて、食後のコーヒーを飲んで、後片付けをして、それから演奏会のために、ちょっぴりオシャレをして^^・・・
そうこうしていたら、時計は2時少し前を指していました。

遅刻しちゃうわー((>_<))。
音楽会に行くというのに、小走りで息を切らせて、どうにか遅刻せずギリギリに会場に着きました(>_<)。

席に着いて、暑くてハアハア言いながら周りを見回すと(私の席は2階でした)、すでに会場は、満員の観客で埋め尽くされていました。

ちょっと想像していたのと違う雰囲気のような?。なんとなく張りつめた緊張感があるわ~。
どうも昭和音大の学生さんのオーケストラではないような気がするなあ~。
(昭和音大のオーケストラの皆さま、再度失礼なことを書いてごめんなさい<(_ _)>)

舞台に目をやると、真ん中に、ドーンとグランドピアノが置いてありました。
オーケストラのメンバーはすでに定位置に着いていて、音合わせをしていましたが、どうみても学生さんには見えない、ような・・・。ウン、ウン(-^〇^-)。

グランドピアノが置いてあるということは、もしかして、今日はピアノコンチェルトの演奏があるのかしら?
だとしたら、ウワーッ、すごいラッキー^^。(私は華やかなピアノコンチェルトが大好きなのです^^)。

そんなことをぐるぐると考えていたら、会場が暗くなり、舞台下手から二人の男性が現れて、同時に盛大な拍手が湧きおこりました。

なんの予備知識もなかった私は、明るく照らされた舞台の光景に、ただただびっくり。

何しろ、二人ともスラリとして、すごく若くて、一人は黒髪、もう一人は金髪で、まるで外国人のモデルさんか俳優さんかと思うくらい、遠目でもカッコよかったのです(実際、お二人とも外国人の方だったのですが^^)。

オーケストラの指揮者はベテランのおじさま、と固定観念にとらわれていた私は、もう「目が点」状態です (^_-))。

後からわかったことですが、オーケストラは日本で有数の、実力のある東京交響楽団で、金髪の男性は、最近世界中から注目されているウルバンスキというポーランド出身の指揮者、そして、学生のような黒髪の男性は、ウズベキスタン出身のアブドゥライモフというピアニストでした。

演奏曲目は、前半が、チャイコフスキーのあの超有名なコンチェルトで、20分の休憩後は、初めて聴くショスタコーヴィチの交響曲第5番でした。

コンチェルトを弾いたアブドゥライモフは、なんと8歳でソリストとしてウズベキスタン国立交響楽団と共演し(すごーい、神童かも)、それ以後は、世界各国で演奏活動を行っているそうです。
まだ21歳の若者ですが、基本に忠実で、メロディーをよく歌っていて、若さあふれる素直な気持ちのいい演奏を聴かせてくれました。アンコールのチャイコフスキーの夜想曲も、すごくよかった~。

そして、そして、今回大ファンになってしまったウルバンスキという指揮者。今年29歳だそうです(#^.^#)。
私は、名前もお顔も今回初めて知りましたが、50分近くにも及ぶ壮大なショスタコーヴィチの交響曲第5番を、譜面なしで指揮したのです(譜面なしで指揮する指揮者の姿は、今回初めて見ました)。

ウルバンスキの指揮している姿は何しろ美しく、指示も的確で(たぶんネ^^)、柔らかい身のこなしなのに、力強くエネルギッシュ。(もう、なんでもかんでも賛美しちゃいたい^^)
ショスタコーヴィチ作曲の交響曲第5番(通の方は「ショスタコ5」とか、「タコ5」と言うらしいですが)の第4楽章の最後のティンパニが連打するところは、特に印象的で、東京交響楽団の素晴らしさも相まって、壮大な音の重なりが、胸深くズンズンと迫ってきました。

この若きマエストロは、来年の4月から、東京交響楽団の首席客演指揮者に就任することが決定しているそうです。やはり、才能がある指揮者だったのですね。今後の活躍がとても楽しみです(*^_^*)。


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ウルバンスキのリハーサル風景。ステキだわ~。うっとり(-^〇^-)。



「音楽のまち・かわさき」~ウルバンスキという指揮者_c0237493_23182799.jpg
こちらは、8歳からソリストとして活躍しているウズベキスタン出身のピアニスト、アブドゥライモフ。まだ21歳です。このお方もジャニーズ系で、カッコよかったわ~^^(ネットから画像をお借りしました)



演奏会の中身もよく知らないで、ちょっぴり不遜な動機(^_^;)で聴きに行った演奏会でしたが、新しい発見とすばらしい感動をいただいて、心からよかった~、と思いました。


 ♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫ ♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫♪♫


でも、こんなにすばらしい演奏会が、なぜたったの2000円なのか?
後でネットで調べてわかったことですが・・・

川崎市のキャッチフレーズは、「音楽のまち・かわさき」なのだそうです。今回初めて知りました^^。私くらいの年代は、川崎と言えば、「公害の町」だったのですから、すごい変わりようです。
(でも、35年間、川崎市民だったのに、川崎市が「音楽のまち」とは、まったく知りませんでした^^。もっと宣伝してほしいわ~^^)。

そして、「音楽のまち・かわさき」は、8年前から、川崎市のフランチャイズ・オーケストラである東京交響楽団と、首都圏で活躍する9つのオーケストラが参加して、「フェスタサマーミューザ KAWASAKI」という夏の音楽の祭典を催しているのだそうです。

今年はそのフェスタの間、13回の演奏会が催され、どの演奏会も「S席:3000円、A席:2000円」で観ることができるとのことでした。

川崎市って、芸術には太っ腹だったのね(^_-)-☆。
「公害のまち」から「音楽のまち」へ・・・か~。

もう一つ重大なことがわかりました(^_-)。
実は、本来、夏の音楽の祭典の会場となるのは、川崎市駅前にある「ミューザ川崎」なのですが、昨年の震災の際、ミューザ川崎の屋根が崩落してしまったため、改修工事が終了するまで、代替の会場で祭典を行うことにしたらしいのです。その代替の会場の一つが、新百合ヶ丘の「テアトロ・ジーリオ・ショウワ」だったことがわかりました。

ということは、来年からは新ゆりでは開かれないということなのですね。
このことがわかって、ほんとうに残念でショックです((>_<))。

でも、「ミューザ川崎」の屋根が崩落していなかったら、夏の音楽の祭典があることや、ウルバンスキという指揮者を知ることがなかったので、なんだか複雑な心境です (^-^)ゞポリポリ。


ウルバンスキ大好き!(フフ) これからも、ずーっと母の心で応援していきますね~(^O^)/
by bananadebu | 2012-09-12 12:30 | 音楽・美術